プロダクトマネージャー(PdM),プロジェクトマネージャー(PjM),プロダクトオーナー(PO),ディレクター(D)の違い
こんにちは。まつなおです。
自分は、メインの職種は「企画」になるのですが、この「企画」という職種はエンジニアやデザイナーに比べて、更に具体的な職種名や役割を説明するときに、苦戦することが多い職種なのではないか。と思っていたりします。
その理由の1つに、タイトルにも上げた
- プロダクトマネージャー
- プロジェクトマネージャー
- プロダクトオーナー
- ディレクター
という「どういう仕事かはよくわからんけど、なんかだいたい企画の偉い人って、うちの会社だと◯◯って呼ばれてるなあ」の〇〇に当てはまりそうな呼び名たちの定義がフワッとしている。というのがあるのではないかと考えています。
というわけで、今回はまつなお的「企画系の呼び名ごとの定義」についてお話しようと思います。
前提
今回の話は、アプリやwebサービスを作るチームにおいてという前提でお話します。(僕がそれらの現場しか知らないため)
それぞれの違い
プロダクトマネージャー(PdM)とプロジェクトマネージャー(PjM) の違い
まずは最近よく見かけるようになった、この2つについて。
この2つの違いは、各所でわかりやすく説明されており、主に以下のような定義をされています。
プロダクトマネージャー:何を作るか、なぜ作るかに責任を持つ
プロジェクトマネージャー:いつまでに作るか、どう作るかに責任を待つ
(自分はこの記事を読んで、この理解をしています)
tannomizuki.hatenablog.com
ですので、この2つの役割は共存可能な役割です。
ただ、この2つの呼び名のルーツは全く別物で、「プロダクトマネージャー」は経営学用語です。そのため、非常にマーケティングなどの色合いも強く反映された概念です。
一方でプロジェクトマネージャーは、実際の仕事の場から発生した言葉なので、より実務チックな概念です。納期や進行管理などの色が強いのもそのせいです。
ただ、この2つの呼び名はあまり会社ごとに役割のブレがなく(ディレクターやプロデューサーは、会社によって結構ブレがある)、グローバルで通用する概念でもあり、一度理解してしまえば割と共通言語として使用しやすい言葉です。
プロダクトマネージャー(PM)とプロダクトオーナー(PO) の違い
この2つの区別が、今日の話の中でも一番難しく、明確な区別をしているところも少ないと思います。
まずそもそも、この2つの呼び名は別の土壌から発生した概念です。
「プロダクトマネージャー」は、先述の通り、経営学から生まれた言葉です。
一方で「プロダクトオーナー」は、アジャイル開発という開発手法において定義される1つの役割。なので、単純に比較することは難しいです。そもそもどちらかが不要なチームの方が多いと思います。
そのうえで、自分はこの2つの概念をこう定義しています。
プロダクトマネージャー:マーケティングまで視野に入れて、何をなぜすべきかを決める人
プロダクトオーナー:ユーザーの代弁者して、そのプロダクトはどんな体験であるべきかを決める人
つまり、プロダクトマネージャーの方がより「そもそもどんなプロダクトを作るべきか」というところまで領域が広がります。
プロジェクト自体のやるやらないまで含めて、市場を見て判断するべきです。
一方でプロダクトオーナーの方が、より「モノ」の細部にまで領域が広がります。ユーザーの代弁者として、プロダクトの指針を示し続ける必要があります。
プロダクトオーナー(PO)とディレクター(D)の違い
プロダクトオーナー:ゴール(体験)を定義する人
ディレクター:ゴールまでの地図(手法)や道標をメンバーに伝え、一緒に歩む人
ディレクターとは、「監督・管理・指針」などの意味を含む言葉ですので、プロダクトオーナーよりも更に日々の業務や、モノの中身に領域が広がります。
プロジェクトマネージャー(PM)とディレクター(D)の違い
プロジェクトマネージャー:予算やスケジュール及びリソースなど、外部のステークホルダーの調整にまで責任を持つ
ディレクター:ワイヤーフレームなどでメンバーへの道標を示し、チーム内のアウトプット管理に責任を持つ
この2つの役割はかなり近く、領域が干渉し合う部分も多いです。
そのためどちらかしかチームにいない場合は、双方の領域を兼ねる必要があります。
この2つの違いについては、LIGさんのこちらの記事がわかりやすかったので、ぜひ読んでみていただけると。
まとめ
プロダクトマネージャー(PM)
何を、どんなユーザーに、なぜ届けるのか(ビジョン)。プロダクトと市場のつなぎ込みに責任を持つ(意思決定者)
プロジェクトマネージャー(PM)
どうやっていつまでに作るのか。プロダクトの品質とチームの開発プロセスに責任を持つ
プロダクトオーナー(PO)
アジャイル開発の概念。どんな体験を作るのか(ビジョン)。ユーザーの代弁者として、プロダクトの体験に責任を持つ(意思決定者)
ディレクター(D)
何を作るのか(ビジョン)とどうやって作るのか(手法)の間を繋ぎこむ。日々の道標を示し、チームのアウトプットに責任を持つ
今回、「プロデューサー」との比較を省略しましたが、使われている業界がかなり限定的になっている気がするので省略しました。
気になる方は、以下のリンク先を参照してみてください。
matome.naver.jp
参考書類
もし、さらに興味をもたれた方がいれば、下記の本を読んでみることをおすすめします。
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